奏作空間

Reading & Creation Space "SOH"

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2015.02.13 Friday
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    電脳コイルにおける地理

    2009.10.23 Friday 21:17
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       野球はただ今クライマックスシリーズの真っ最中。ですが個人的にはクライマックスシリーズには反対で、1リーグ3地区制を強く希望します。なんだかんだ言ってクライマックスも見てしまいますけどね。このブログに書くことじゃないですが。

       今回のテーマは地味に、電脳コイルの世界における地理について見て行きたいと思います。つまらなそうなテーマだなと思われるかもしれませんが、気になっていることもあります。そう、個人的には電脳コイルにおける最大の謎。物語の舞台である大黒市は一体どの辺りにあるのか。それを考えていきたいと思います。

       ですがその前に、大黒市の名前の由来から。『電脳コイル企画書』というファンブックがありますが、これは磯監督が数年にわたって練り上げて来た電脳コイルのストーリーや設定、キャラクターなどの制作過程が垣間見える非常に面白い本です。次回あたりにこの本の詳しい紹介をしたいと思いますが、さておき、大黒市の名前の由来はこの本によると七幅神の大黒天に由来するそうです。

       なんでそこからとったのかなどは深く追求しませんが、この物語ではよく登場する「神社」と関係しているのかなあと思います。それにアニメではどうだったか定かではないですが、小説版では大黒市の隣は弁天市になっています。小説版のイサコは弁天市からやってきたということになっていますが、この弁天市も七幅神の弁財天からとったものでしょうね。

       小説版ではさらに興味深いことがあって、ヤサコ達が通っている学校は大黒小学校になっていますが、その他の大黒市に存在する小学校の名前が観音小学校、不動小学校(後は覚えてないです)と仏様の名前に由来しています。

       ちなみに、大黒天も弁財天も七福神の構成員ではありますが、仏教の守護神なのだそうです。高校などで日本史を学ばれた方なら聞いたことがあると思いますが、古来日本には神仏習合といって、仏と神を両方信仰する、もっと言えば仏は神の化身という考え方がありました。早い話電脳コイルに出てくる地名は仏教がらみだということですね。

       ということなので、今度から僕の小説でも、小学校名が出てくるときは仏教がらみの校名にしたいと思います。

       それは置いといて、じゃあ大黒市はどこに存在するのか、具体的に言えばどこの都道府県に属するのかということを考えたいんですが、当然のことながらアニメでは明言されていませんね。なんで金沢という実在の都市が出てきて、大黒市という架空の都市が出てくるのかなあとは思いますが。

       そして小説では金沢すら登場しません。西陽海と書いて「いるひめ」、東陽山と書いて「はるひさ」という地名が代わりに登場します。キレイな名前ですがパッと見読めないですよね。百歩譲って、陽が入る方角だから西で「いる」と読ませるのはわかります。でも東と書いて「はる」とは普通は読めないですよね。

       でも僕はなんで東で「はる」と読むのか知ってます。ちょっとした自慢です。実は「東」という字には季節の「春」と同じニュアンスがあるそうなんです。日本の中世の史料なんかを見ると、「東宮」「春宮」と書いて両方「とうぐう」と読む言葉が出てくるのですが、これはどちらも「皇太子」を意味しています。「春」は普通「とう」という音読みはしませんが、「東」の代用の字として成り立っています。逆に言えば「東」を「はる」と読ませることもできるわけです。以上ウンチクでした。

       話が脱線しましたが、小説の設定によると西陽海は大黒市から電車で北へ数時間のところにある海沿いの街だそうです。そうするとアニメの金沢に重ね合わせて、西陽海は石川県になるのかなあと思います。そうするとそこからまっすぐ南におりてくるとなると、大黒市は愛知県辺りになるんじゃないかと勝手に思っています。

       大黒市にしてもアニメと小説とではだいぶ雰囲気が違うと思います。アニメの大黒市はほんとに大した都会でもなく、片田舎という印象ですね。いや、ヤサコとタケルが鳥居の連なる神社を探す回なんかを見てると、駅向こうなんかど田舎ですね。でもなんか、僕なんかは自分の地元もあれくらいの街並みなので、郷愁を感じます。あれくらいの都会すぎないタッチがいいですね。きっと誰しもが思い当たるような街を描きたかったんだと思います。

       一方の小説版の大黒市は、とくに駅の近辺なんかはハイテク都市みたいな印象があります。線路の上を、ビル同士をつなぐ連絡橋が何本もかかっているところなどがそうですね。でもひとたび駅を離れると、落ち着いた街並みが広がっていると。住んでみたいですね、大黒市に。

       大黒市がどこにあるのかなんて、しょーみどうでもいいことなんですが、今回はこんな感じにしておきます。完全に独りよがりに愛知県辺りだろうと決めつけただけですけどね。みなさんも思い思いの大黒市を描いて楽しんでください。では、アデュー。

       


       

       
       
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      番外編 「サマーウォーズ」

      2009.08.14 Friday 23:49
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         お盆とということで、今回は2つ記事をアップしたいと思います。まずは今話題の「サマーウォーズ」について。

         夏休みにあって劇場公開中ということで、見に行かれた方も多いのではないでしょうか。僕はCMでこの映画のことを知ったのですが、「電脳コイル」ファンとして琴線に触れた人は僕だけじゃないはず。電脳の世界と現実の世界が交わり合った世界観は、まさに「電脳コイル」に近い作品かと胸を膨らませました。そこで今回はまだ「サマーウォーズ」を見ていない方、見ようか迷っている方のために、「電脳コイル」ファンとして見たときの、「サマーウォーズ」についての感想を書きたいと思います。

         ところが、なんとも思わせぶりなことを書きましたが、実は僕、映画見てません。ははは。僕はノベライズ版を読んだだけです。(ノベライズ版の著者は岩井恭平さんです)公開前にちょっと本屋に行ったところ、偶然見つけて思わず買ってしまいました。でも映画と同じ設定、同じストーリーのはずなので、語れないことはないと思います。その辺はご理解を。

         さて、まず「サマーウォーズ」の時代設定は平成21年、今年ですね。そこは近未来を描いた「電脳コイル」とは異なります。登場人物は主人公が高校生、2年生の少年と3年生の少女です。後はほとんど少女の親戚で、そこの家が大家族という設定です。特に小説版では兄弟とかの名前がみんな似たり寄ったりなので、整理するのには苦労しました。

         で、電脳世界が現実世界と交わっていると書きましたが、そこは「電脳コイル」のように重なっているとかじゃなくて、どっちかと言うと僕達が利用しているネットの世界と、現実世界が、深くリンクしていると言った感じでしょうか。意味わからないですね。

         小説のあとがきに次のような解説がついていました。ちょっと紹介しますね。
         ー2008年の日本SF大賞を受賞した磯光雄監督のTVアニメ「電脳コイル」は、日常生活の上に情報を追加する”オーグメンテッド・リアリティ”(AR=拡張現実)が一般化した未来をご近所日常アニメとして描いた名作だが、「サマーウォーズ」のOZ のほうは、どちらかというと、旧来のヴァーチャル・リアリティ(VR=仮想現実)空間に近い。〜中略〜 いまのネットの環境の投影だと思えば、あなたもわたしも、たしかにこういう感じの生活を送っている。               (『サマーウォーズ』解説 大森望 より抜粋)

         以上の説明でわかりますかね。「電脳コイル」というのは確かに仮想空間を重要視してないですよね。例外的に”あっち”という存在するはずもない空間もあったりしますが、基本的に現実空間を基軸として電脳空間は成り立っています。

         「サマーウォーズ」における電脳は完全な仮想現実を指します。Wii、PS3、Xbox360などを持っている方ならわかると思いますが、最近良く聞くアバターという自分の分身を作成し、オンライン上に飛び込んで「セカンドライフ」的にその中を縦横無尽に動き回り、そこにいる人達とチャットを楽しんだり、ゲームなどを体験できるサービスがありますよね。要はアレです。物語中のOZというのは、全世界、ほとんどの人が利用しているネットワークサービスのことで、それは僕達が利用しているものよりはるかに実用的で、規模は上記したものと比べ物にならないくらい大きいという設定です。その世界が混乱に陥って...というのが「サマーウォーズ」のお話のコンセプト?です。

         小説の帯に「地球を救うのは大家族!?」とあり、どうやったらそんな壮大なスケールの話になるんだろうと思って読んでいましたが、なるほどこれがあながちムリヤリでもない。あらゆるものをコンピューターで統括している現代なら有り得る話かも、と思いました。これは面白かったです。映画も機会があれば見に行こうと思いました。恥ずかしいぐらいベタでほのぼのドキドキの恋愛ストーリーも、僕は好きでした。

         余談ですが、物語中は夏の高校野球長野県大会が行われています。映画ではどうなのかわからないですが、小説版はなんと高校名が実名で出て来て、高校野球を知っている方はにんまりできます。長野県の名門校もでてきますよ。

         以上、参考になりましたでしょうか。結論として「電脳コイル」ファンの方でも、そうでない方でも楽しめる作品だと思います。結局そうまとめるんかい!と言われそうですね。でもこれは是非、多くの方に映画でも小説でも見ていただきたいと思います。おわり。
         
         よろしければ、次の記事も読んでくださいね。

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