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    小説版 影のある主人公達

    2009.08.21 Friday 22:54
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       新型インフルエンザが猛威を振るっています。手洗い・うがいだけは忘れないように。

       今回も小説版について書きますよぉ。今回は「影のある主人公達」ということで、登場人物の内面が鋭く繊細に書き綴られている小説版ならではの、アニメ版とのキャラ設定の違いを見たいと思います。

       小説版の主要な語り手のうち、キャラ設定がアニメ版とそう大差ないな、確かにアニメ版でもこういうことを思ってたんだろうなと思わせるのはイサコのみです。まあストーリー展開が違うので比較はできないですけど、とりあえず前半戦のイサコはそんな感じでしたね。ビビったのは2巻だったかオヤジを人質にとるシーン。読んでない方は是非ご一読を。とても小学生とは思えない、冷徹非情なイサコ様が見られます。

       あとの主要な語り手、ヤサコ、ハラケン、玉子はみんなアニメとはひと味違うキャラとなっています。1人ずつ見ていきましょう。

       まずヤサコ。優しくておっとりとした性格とは裏腹に、時にかなり自分勝手になり、それが行動となって表出することがあります。アニメ版でもそのブラックなヤサコの片鱗は見せていましたけど、小説版ではそんな自分がいることに嫌悪し、葛藤するような場面もあります。友達のことを思っているように見えて、実は自分のことしか考えていない、言ってみれば自己中心的な性格です。それが災いしてトラブルメーカーとなることもしばしば。

       そんなヤサコが救われているのは、ひとえに周りの友達の存在があるからです。フミエはもちろん幸乃や黒客メンバーに至るまで、しっかりヤサコをサポートしています。彼らにはヤサコの黒い部分もしっかり見えていて、それを本人に指摘するあたり、本当にヤサコのことを思っているんだなと感じます。彼らのやりとりは見ていて暖かくホッとします。フィクションですが、僕は小学生時分にこれだけ人を思いやることができてなかっただろうなあと痛感させられます。

       さて次にハラケン。カンナの事故死に心を痛めているというのは変わらないですが、アニメ版では事故は物語の1年前に起きたという設定に対し、小説版では2年前という設定になっています、単純にアニメ版の倍の時間、小説版のハラケンは思い悩んでいるということになりますが、それが直接性格にも現れています。とにかく小説版のハラケンは暗く、打算的、卑怯な性格になっています。そうなってしまった過程は作中に詳しく書かれています。

       そしてハラケンとは因縁?の関係にある叔母玉子。アニメ版ではハラケンの母の妹ということでしたが、小説版では父の妹という設定になっています。あと女子高生ではなくウェブカレッジに通う学生という設定です。あんまり関係ないと思われますが。(ちなみにメガバアはアニメではヤサコの父方の祖母でしたが、小説版では母方の祖母になっています)

       アニメ版ではまあまあ良好な関係?にあった両者。後半の方はハラケンの暴走を止めるため玉子も憎まれ役を買いましたが。小説版では両者の心は銀河のごとく離れています。と言っても玉子は一方的な片思いで、ハラケンが拒絶しているという構図ですが。(恋愛感情とかではないですよ。一応補足)ハラケンが「消えてほしい」と本気で悩んでいるところは思わず吹き出しました。

       読まれた方のほとんどが感じられることだと思いますが、玉子は小説版の登場人物の中で考え方がある意味一番子どもです。話が進むにつれそれが顕著になってゆき、一言で言い表せば”イタイ”。アニメ版のお姉さん的な立ち位置から一転しているので、ファンだった人はショックかもしれません。(アニメ版でも子どもっぽい一面は見せていますが)

       そんな子どもっぽい、人の心を突き詰めて考えていないような、考えてはいても的をはずれているような玉子に、ブラックハラケンが心を開くわけありません。2人の関係は磁石の同じ極同士が反発し合う関係に似ています。ハラケンだって玉子の心中を容易に想像していますが、その心に報いようとはしません。あくまで2人は自分の都合に合わせて行動しています。段々ハラケンの極が変わろうとしている予兆はありますけど。

       第6巻以降ハラケンの家庭がに穏やかならぬ気配が漂っていますが、ハラケンはそれにどう立ち向かうのか。それに合わせてハラケンが周囲と接触することが多くなっています。前半はほとんど1人で行動していたのに。そんなところも小説版の以降の見所の1つです。

       次回は僕の小説について書きましょうかね。それでは今日はこの辺で。ごきげんようさようなら。

       

       

       

       
      小説版『電脳コイル』考察 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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