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2015.02.13 Friday
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    小説版の独自設定 「メガネ」の有効期限

    2009.08.14 Friday 17:37
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       続いて「電脳コイル」関係ネタをひとつ。

       ここでは「電脳コイル」のアニメ版と小説版の設定のちがいについて書きましょう。小説版はアニメ版の完全ノベライズではない、まったくのオリジナルストーリーなので、こういうことができてしまうのが「電脳コイル」の魅力の1つです。

       僕が小説版を読んでいて驚いたのは、小説版の「メガネ」は13歳の誕生日までしか使えないという有効期限があるということでした。つまり「メガネ」は子ども、それも小学生までしか使えないということです。ちなみに「メガネ」を持つことが許されるのが小学校に入ってからなので、まさに小学生の間しか「メガネ」は使えないというこということになります。

       普通に考えればあんな便利そうなものに有効期限を設けるのはもったいないと思うのですが、とにかくこの設定が小説版において、一夏のせつなさや儚さをより引き立てていると思います。まさに「メガネ」の最後の夏ですね。

       この設定のおかげで、小説版では大人と子どもの「メガネ」に対する価値観がまったく異なるという現象が生まれています。アニメ版でもそういうシーンを垣間見ることができますが、小説版の場合は特にそれが顕著です。なにせ大人は「メガネ」を体験できませんからね。

       そういう流れで、小説版では大人は子どもの敵だとも思えるような描写がされています。ネタバレを恐れて大まかにしか書きませんが、例えば第6巻の夏祭りの後とか。特に6巻はそういうテイストが色濃く出てくるところだと思います。

       物語がそういう方向に動き出したのも最初は驚きましたが、でも必然的な流れかなあとも思いました。大人との衝突、大人による支配からの脱却、これらは思春期の子どもを主軸に据えた物語において避けては通れないテーマだと思います。

       小説版では、「メガネ」を理解していない大人がいて、「メガネ」で子どもを支配しようとしている大人がいて、そしてそのはざまでもがいている子どもがいる。まだまだ謎が多いので軽率なことは言えませんが、この構造は今後も物語の軸になると思います。

       最初は疑問に思った「メガネ」の有効期限も、物語の全体の流れを決める上で必要不可欠の要素だったのかなあと今は思います。いやいや、この設定にはもっと深い意味があると思うのですが、現時点での僕の感想としてはそんなところでしょうか。クライマックスでは物語の核心的な部分にも関わってくると思います。

       アニメと小説の比較とか言って、小説版のことばっかり書いていますが、今後も小説版シリーズは続くと思います。それが一段落したらアニメの方の詳しい感想も書くつもりです。ではよいお盆を。
      小説版『電脳コイル』考察 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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      2015.02.13 Friday 17:37
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