奏作空間

Reading & Creation Space "SOH"

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2015.02.13 Friday
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    Blu-ray Disc Box 到着

    2011.11.26 Saturday 23:30
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        さあ。3、4ヶ月待ちわびた『電脳コイル』Blu-ray Disc Boxが先日到着したので、早速中身を見ていきましょう。

       まずは磯監督の書き下ろしという収納ボックス表面。














       そして裏面。














       この絵は公式サイトでも見られます。爽やかな陽光と風に当たり、同じ方向に視線を向けているヤサコとイサコ。彼女達は果たして何を見つめているのでしょうか。裏面はハラケンの穏やかな表情が印象的でした。

       そして特典の1つ。何かと使いどころに困る特製ダーツもここに載せておきます。













       むしろダーツよりも汎用性のありそうなダーツ入れ。なんかもったいないのでカードケースとして活用したいと思います。














       そしてこちらが特典ブックレット。














       この中身がなかなか充実していて、人物紹介などロマンアルバムと内容が被る項目もありますが、新しく収録された磯監督のインタビュー、『企画書』にも収録されていなかったプロット案と初期構想段階での用語集、小説版の宮村氏による短編小説などファンには嬉しい特典が盛りだくさんでした。

       ちなみに最後のページには「電脳コイルAR」なるものが収録されています(詳しくは公式ページをご参照ください)。これで遊ぶにはソフトウェアのダウンロードが必要なのですが、僕こう見えてもMacユーザーなので対応していなかったというオチがつきました。

       さて、ブックレットの内容に順に触れていくとしますが、磯監督のインタビューはまたロマンアルバムとは違った内容で、特に作り手としての苦労、アイデアが頭に降りてくる時のお話などは非常に興味深かったですね。監督お気に入りの話数なども知ることができます。

       次に企画段階で削らざるを得なくなったプロット案ですが、これは是非アニメにも入れてほしかったなと思う場面や、アニメよりももっとシリアス(というより鬱?)展開のストーリー案もあり、このコーナーが個人的には一番ツボでしたね。

       その中の1つに、アニメではほとんど絡みのなかったダイチ(+デンパ)とハラケンの会話シーンがあって、これは実現してほしかったなとつくづく思いました。内容は、生物部を無茶苦茶にしてしまったことを申し訳なく思っているのになかなか踏み切れなかったダイチが、デンパのフォローもあってハラケンに謝ることができたというものです。

       このシーンがアニメにあったら、多分『春』でも展開が変わっただろうなと思います。僕はこのダイチとハラケンの関係に注目していて(『春』のショートストーリーでも同じクラスにしたぐらいですが)、この先どんな友達になっていくのかというのに非常に興味があります。その未来像の1つを今度の新作で描いていきたいわけですが、この生物部にまつわる過去語りもそこに差し込むことにします。

       そして宮村氏の特別寄稿による短編小説。これはどうでしょう、アニメ版とも小説版ともリンクした内容のだったように思います。タイトルは「電脳花火の夜」。真夜中に上がる花火があると知ったヤサコがそれを見に鹿屋野神社に行くという短いものですが、悲しみの過去や取り戻せない過去と向き合うというのが主題で、切ないお話だったですね。

       ちなみにこの小説、語りがヤサコ、フミエ、ダイチ、ハラケン、イサコ、そして最後にヤサコとまわりますが、小説版にもなかったフミエとダイチの語りがあるという点では貴重です。

       何はともあれこれらはおまけなわけで、メインはもちろんリマスターで生まれ変わったアニメ本編です。映像特典の方はさておき、まずは1、2話と見てみました。

       一番目にわかる変化は、画面に奥行きがでたというところでしょうか。動きが滑らかになったとかそういうところは見比べないとわからないのですが、僕が最も変化を感じたのはそこですね。世界が立体的になった感じがします。

       そのせいか、背景でも影の付き方がはっきりしたように見えます。青々とした葉をつけた木々とその影の対比から夏っぽさが増したなという印象を受けるのですが、こんなことを思うのは僕だけでしょうか。

       アニメ放送時との映像の違いはまた話数を重ねると見えてくると思うので、とりあえず第一印象ということで。

       さて、最後に最も気になっていた生原画の方をご紹介します。














       生原画はこの封筒に入って届きます。中には2枚入っておりましたが、どうやらもっと多く入っている当たりもあるようです。

       ではその1枚目。














       ご覧の通り京子でした。はじめは何話のどのシーンの京子かわかりませんでしたが、もう1枚の方を見て合点がいきました。














       見えづらいかもしれませんが、電車の中の背景画です。分析したところ第1話の電車でのカット、オープニングが終わりから計測して開始25秒ぐらいのシーンだと判明しました。おそらく京子の手元からデンスケが降りるところで、デンスケの方はまた別の原画に描かれているのでしょう。

       つまり、生原画の話数投票は第1話が最終回を抜いてトップになったということだと思います。個人的にはハラケンかイサコが欲しいところでしたが、この話にハラケンは出ていませんし、イサコも出番が少しでしたから、彼女を手にした人はあまりいないではないでしょうか。どうでしょう、コメント待ちですね。

       それにしても、あのシーンだとわかると嬉しいですね。特に開始して間もない場面で、これから物語が動き出すというところの原画を手にできるとは感慨深いものがあります。これはまた大事に保管します。

       これから僕は本編の方をまたじっくりと見直し、映像特典も楽しみたいと思います。それでは本日はこれにて。
       













       
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      『電脳コイル』Blu-ray Boxのお話

      2011.07.31 Sunday 22:51
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         このブログも、開設から丸2年が経過しました。本当に早いもの、と思いましたが、結構長い時間だったように思えます。まあ、去年の後半から今年に入って、こちらの方はだいぶおろそかにしていましたから、記念企画は別にいいでしょう。

         あとそうですね、このブログのタイトルは『電脳コイル「春」創作日記』となっていますので、『春』の完結次第ブログ名は変えようかなと考えています。もちろん、こちらは完結後も精力的に続けるつもりです。今後の僕の活動の情報発信の場としての重要な役割がありますし、大切なLINKも貼っていますからね。

         それから、これはバッドニュースになるかと思いますが、『春』完結までの残りの更新回数も大体読めてきました。現在最終回を淡々とこなしておりますが、どうやらこの話、part数では過去最多を記録しそうな勢いです。今の更新ペースで行くと、8月には終わらないんじゃないかと(汗)。僕の計算では9月1日(木)には終わると踏んでいますが、まあこれは最終ラインとして設定します。お盆休みをはさみますので、もしその時僕が頑張って書き溜めをすれば、完結時期はもう少し早まるかなというところです。最近、有言実行できていないので、今気合いを入れてやります。

         さて、今回は『電脳コイル』Blu-ray Boxの話をしようと思います。オフィシャルサイトでも告知されていましたが、7月30日(土)の正午からバンダイチャンネルでこのBlu-ray Boxを取り上げた番組が配信されました。で、僕もしっかりとチェックしました。今回は、これを見られなかった方のために簡単な内容の紹介と雑感を書いておこうと思います。生放送を見たきりで書いているので、ところどころうろ覚えなんですがご了承ください。

         内容は、基本的には限定版の目玉特典である生原画の現物紹介がメインでした。様々なカットを紹介し、そのシーンにまつわるちょっとしたウラ話なんかもありました。こぼれ話はもうちょっとあると嬉しかったですね。

         例えば第12話の「ダイチ、発毛ス」のタイトルは元々、「ダイチ、出産ス」だったというお話。えっ?っていう感じですが、これはダイチ役の斉藤梨絵がちょうどこの収録の時期に出産されたからだそうです。この時、徳間書店のプロデューサーさんと主題歌を担当する池田綾子さんが、明治神宮に安産祈願のお守りを買いにいったというお話も聞けました。安産祈願と言えば、小説版にもダイチが病気のフミエにそのお守りを渡そうとしていたという話もありましたよね、たしか。

         それから限定版の特典の中で、先着2000名にダーツも贈られるというお話もありました。ダーツ投げてましたけどね。そこで、なぜ特典がダーツなのかっていうみんなの謎にも触れられていました。まあ、端的に言えば、大人の事情ってヤツのようです。あまり深く考えることはやめましょう。

         それに関連して、電脳コイルがソーシャルゲームになるということも発表されていました。これもどういうものになるか未知数です。今後の情報を待ちたいところです。

         他には、Blu-ray化とはどういう作業か、DVDとは何が違うのかということも説明されていました。この時ですね、ちょうど大雨が降り始めて急いで洗濯物を取り込んでいたので、ほとんど話を聞いておりませんでした。まあ、あまり聞かなくても差し支えない内容だったのではないかと。

         要はBlu-rayになって具体的に何が変わるのかというところで、一部映像の修正や、一部音声の追加があるとのことです。例にあげられていたのがダイチの発毛シーンで、どうやらBD版ではヒゲが濃くなるようです(笑)。BD化に向けて大変なマスター作業がなされている中で、何が変わるのかと思えばヒゲとは......ふざけているようでいて、その細部へのこだわりがいかにも『電脳コイル』という感じがしますね。他にはサッチーや2.0のビームなども変わるようです。

         そして、Box予約済みの人にとってはもっとも気になる、生原画の話数投票の中間発表がありました。それによるとですね、

         5位 第12話「ダイチ、発毛ス」

         4位 第8話  「夏祭り、そして果たし合い」

         3位 第4話  「大黒市黒客クラブ」

         2位 第1話  「メガネの子どもたち」

         1位 第26話「ヤサコとイサコ」

         という順位だそうです。あくまで現時点でですけどね。ん?あれえ?僕の投票した第17話「最後の夏休み」はランク外ですか。そんなバカな。ちなみに、此花さん推しの第22話「最後のコイル」も入らなかったですね。どうやら我々の野望が実現することは難しそうです。いや、まだ諦めるには早いです。何話に投票しようか迷っている方。第17話に清き一票を。

         それでも、1位の最終回の生原画、磯監督の担当した”あっち”の世界で苦悩するイサコの表情、とても良かったですね。あれもいいですね。というよりあれが欲しいです。改めて原画で見せられると、動いている時と違った味わいが出ていて、そのワンカットからイサコの迷いが伝わってくるようでいいですね。

         と、内容はそんな感じでした。ホント、限定版の生原画は今から待ちきれません。限定版Blu-ray Boxは決して安くはないですけど、それだけの価値があるように思います。

         ということで、11月25日がまた待ち遠しくなりました。今回はこれにて。
         

         






         
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        古い空間の仕組みとは? 5

        2010.02.05 Friday 22:35
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           昨日の更新で、めでたく(いや、そんなにめでたくないですが)『電脳コイル 春』のpart単位で数えた時の部数が100部を突破したみたいです。しかしそれでもまだ折り返し地点に行くか行かないかという果てしない長編となってしまいました。ほんと申し訳ありません。今後も気長にお付き合いください。これオフィシャル小説と同じ単行本に収めたとして、現在何巻ぐらいなのか気になりますね。

           あともう1つ。現在進行中の第12話ですが、この前はpart12で終わらせると予告したのですが、思いのほか長くなってしまってpart13まで延びました。ですが、このお話はあと2回の更新で終わらせたいと思っておりますので、来週更新分はまたpart3つ分にしたいと思います。いよいよヤツらがやって来た。

           さあ、今回は先週に引き続き古い空間について考えます。先週の記事で例によって此花耀文さんからコメントをいただいたわけですが、それを読んで僕の中でも疑問に思っていた問題が再燃しましてですね、此花さんのコメントへの返信もかねて、今回は古い空間シリーズのまとめ的なことをやりたいと思います。

           此花さんがコメントで引用してくださった『ロマンアルバム 電脳コイル』という本はですね、けしからんことに僕は持ってないんですよ。でも古い空間はバージョン5.XX以下の空間の総称というのは、僕の推測が見事に当たっていましたね。なので此花さんのおっしゃるように、古い空間とは時間が「古い」ではなく、バージョンが「古い」ということになります。と言っても、バージョンが古ければ時間も古いはずなので、この辺りを明確に分ける必要はないかもしれません。

           その古い空間に関して僕は前から疑問に思っていたことがありました。此花さんのおっしゃるように、メガマスが管理している通常空間が「新しい空間」、それに当てはまらない≒コイルスの(広域用)空間が「古い空間」と呼ばれていることはわかります。しかし「≒」ということは、通常空間に当てはまらない空間で、かつコイルスの空間でないものも存在するということですよね。ここではこの「≒」が意味を考えたいと思います。

           そこで素朴な疑問が1つ。「古い空間」って、コイルスの空間がある大黒市と金沢市以外には存在しないものなのか。多分これは作中で語られていることはなかったと思います。しかし、「なぜ大黒市にかぎって、消しても消しても古い空間が発生するんだ?」と確か玉子が嘆いていたことがありましたよね。これは重要なヒントで、「古い空間」は他の都市でも発生していることがうかがい知れますよね。

           その「古い空間」というのはバス墓場と同じようなものだと思います。誰も来ないような場所で街頭カメラがない場所は情報が更新されないまま古くなっていきますよね。メガネが
          街頭カメラと同じ働きをしているという話は、この記事のシリーズのパート1で検証しました。気になるのはこのバス墓場の空間のバージョンですね。この空間のバージョンが5.XX以下なら「古い空間」と定義されているものと同じです。ですが、情報が古いままの6.XX以上のバージョンということも考えられます。

           そこでこのバス墓場のシーンを見直したんですが、意外なことに誰も一言もその場所を「古い空間」と呼んでいないんですよね。それを作り手が意識したかどうかはわかりかねますが。

           あと、このバス墓場という場所は特殊な場所なんですよね。空間が不安定な時に出る霧は発生しているのに、なぜかそれで安定している。本来ならば霧がひどくなると黒い穴が出るとフミエは言っています。黒い穴というのはそれこそコイルスの空間への入り口でしょうね。アニメ第1話でデンスケがイリーガルを追って古い空間に迷い込んだシーンで想像できます。

           以上のことを考えると、このバス墓場というのはコイルスの空間とは無関係な、ただ人が来ないだけで古い情報となってしまっただけの空間なのではないでしょうか。そのバージョンを知る術はありませんが、他の都市における「古い空間」としてのあるべき姿をとどめている場所なのかなと思います(バージョンがわからない以上、「古い空間」と呼ぶことも問題なのでしょうけど)。つまりこの場所は、もともと「古い空間」の性質が特異な大黒市においては珍しい、普通の「古い情報の空間」だったのではないかと思います。言葉の使い方がややこしいですね。

           ここでまとめておきます。この作品で言われている「古い空間」は、2種類に分けることができます。1つはコイルスの空間。これがあるのは大黒市と金沢市のみ。特に大黒市では消しても消しても古い空間が発生するという問題の原因となっています。そしてもう1つは、おそらく全国津々浦々にある、(メガネをかけた)人がほとんど来ないような場所で、街頭カメラも存在しない場所。情報が古いままになっている場所のことを指すということですね。この場合、バージョンはあまり関係ないです。問題はメガネで見る景色と実際の景色にギャップがあるということで、だからフォーマットの対象になると。だからこれらを「古い空間」とひとくくりにするのは良くないですね。とにかく『ロマンアルバム』に載っていると言われている、「古い空間はバージョン5.XX以下の空間の総称」というのが、絶対的真実です。

           あとイリーガルの正体について、僕も考えてみたんですがなかなか適当な答えが見つからないですね。確かに此花さんのおっしゃるように、イリーガルはヌルの変異というのは有力な考え方であります。しかし此花さんも言われていますが、その考え方だとクロエやデンスケの説明がつかないと。

           これについてハラケンは最終回のラストの方で、イリーガルは何かの感情だったんじゃないかと言っています。すごく深い言葉ですね。だからあのクロエやデンスケは、イマーゴを通じてヌルが拾い上げた感情によって作り出した幻影。さよならも言えずにクロエやデンスケと別れることになってしまった、カンナとヤサコの胸の内に秘められた「会いたい」という気持ちだったのではないでしょうか。他のイリーガル達も、ペットを失った誰かのその気持ちだった。そう考えると1番しっくりくるような気がします。そして、ミチコさんは何の気持ちで生まれたのか、ハラケン曰く「初恋」だそうで。

           このシリーズは、自分で考えれば考えるほど迷宮にはまっていくような恐ろしいものでしたが、ここでひとまず完結したいと思います。此花さん、コメントありがとうございました。おかげで1週分書くネタが増えました。みなさんもですね、気になることがあればコメントくださいね。来週はショートストーリー「電脳コイル バレンタイン」をお送りする予定です。では今日はこの辺で。ばいちゃ/
           
           

           


           

           

           
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          古い空間の仕組みとは? 4

          2010.01.29 Friday 20:57
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             いきなりですが、みなさんは心霊には強い方ですか?この電脳コイルというアニメは、怪談話とか心霊ネタが多いですし、僕の小説の方でもそういうシーンを入れていますが、みなさんはどう感じられているんですかね。ちなみに僕は心霊には強い方です。むしろ心霊話をして怖がる人のリアクションを楽しむタイプです。言ってみればハラケンタイプになるのかな。フミエタイプの人はこのアニメでもかなりの恐怖を感じるのでしょうか。

             で、なぜこういう話をしたかと言いますと、つい最近僕は幽霊を見たからです。ですがその記憶もごく曖昧でして、自分が眠ろうとした時に足元に少女の白い影が見えた気がして、さすがにその時はかなりビビったのですが、それが夢の中のことだったのか、現実での出来事だったのかがはっきりしないんです。僕は霊感持っていないんで、夢の中のことだったのかなあと思いますが。それで何が言いたいのかというと、実際に幽霊を見ると怖いということです。

             さて本題。今回は古い空間について考えようの4回目。少し前に3連発で考えて以来、久しぶりに取り上げるテーマです。最近またアニメの方を見ていて気になるシーンがあったので、それについて考えようと思います。

             そのシーンとは「沈没!大黒市」の金魚イリーガルのシーンと、「ダイチ、発毛ス」のヒゲイリーガルのシーンです。

             この2種類のイリーガルには共通の特徴がありました。それは自分の周りを古い空間に置き換えるという能力を持つことです。もはや電脳コイルファンの間では常識として定着していると思われますが、イリーガルは古い空間の中でしか生きられません。この2種類はいずれもβ型のイリーガルということになりますが、彼らは他のイリーガルとは違って、進化の過程で自分達が生存するために必要な能力を身につけたということになります。

             金魚イリーガルを例にとってみますと、あのイリーガルは自分の周りに電脳水を発生させます。その電脳水自体が古い空間だから、あの金魚は生きながらえることができたわけです。で、そこで僕は素朴な疑問が浮かびました。「なんであれが古い空間なの?」と。そう思われた人はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。

             古い空間というのは、文字通り古くなった空間のことですよね。ということはそれと相対して新しい空間が存在しなければなりません。古い空間をフォーマットして新しい空間に書き換える。新しい空間も更新されなければいずれ古い空間となる。これらは過去、現在、未来という時間の連続性の中で成り立っている概念ですよね。

             わかりやすい例で考えみます。このブログで何回か取り上げているバス墓場のシーンです。あの時ダイチ達が乗り込んだバスは古い空間でした。その古い空間のバスは床が抜けていなくて、対して現実の、つまり新しい空間のバスは床が抜けていました。つまり、新しい空間の時間を巻き戻すと、それは古い空間と同じものになるということです。要するに、新しい空間は古い空間と切り離して考えることができない。その逆も真です。よくよく考えてみれば当たり前のことですよね。

             では、あの電脳水は一体何なのだろうという疑問が浮かび上がってきませんか?あの話で大黒市は沈没しました。それは古い空間に覆われたということになりますよね。じゃあ、大黒市の時間を巻き戻してみて、いつあんな水浸しになった時があったのかという問題が生じると思うんです。

             ですが、超ど級の台風が来て大洪水が起こってもあの水位まで水がのぼることはないと思います。しかし時間軸をさかのぼっていけば、確かに大黒市が水浸しになっていた時期もあると考えられます。それははるか太古の時代です。それこそアンモナイトの時代ぐらいには、あの地域は海だったと考えられなくもないです。

             でもそれは答えになってないですね。そもそも「古い空間」という概念が出来上がったのは電脳インフラが整備されてからで、本来ならばそれ以降で考えなければならないからです。じゃあ、あの水はなんで古い空間なの?という疑問に戻ってしまいます。

             そこで僕は考えました。あの電脳水を考える場合、重要なのは時間ではなく、バージョンなのではないかと。ここで発想の転換を行い、金魚イリーガルの気持ちになってあの電脳水について考えようと思います。

             あの電脳水の中って、金魚イリーガルが生きる上で最も安定して安全で快適な空間ということになりますよね。それはおそらくあの金魚が試行錯誤して行き着いた答えなのだと思います。この空間にいれば、自分絶対に生き延びられるのだと。

             それがイリーガルが共通して好む古い空間に似た空間になることは自然なことです。しかしですね、彼らには古い空間という概念はないのではないでしょうか?彼らにとって新しいも古いも重要ではありません。要は自分たちが生きられればそれでいいのです。だからあの電脳水に古い空間という呼び方は適切ではないと思うのです。

             ではなぜあの電脳水を古い空間と呼ぶのか。それは人間があるバージョンより数字が若いバージョンは「古い空間」と定義しているからです。これは「古い空間」に住みつく他のイリーガルにとっても言えることです。彼らにとってそこは、「安全で快適な空間」に他なりません。

             だからあの電脳水は、5.xxというバージョンの古い空間に限りなく良く似た性質を持つ空間にすぎないと思うわけです。言ったようにイリーガルに「古い空間」の概念はありません。ですが、安全快適に暮らすには「古い空間」と同じような性質の空間が必要になってきます。それを作り出した結果、偶然に人間が「古い空間」と呼ぶ空間とほぼ同じ空間が出来上がってしまった、ただそれだけのことだと思います。これが時間軸に影響されない、完全に独立した古い空間が生まれた理由だと考えます。

             今回は問題が取り扱う問題が難しすぎて、文章が雑然となってしまいました。申し訳ありません。この説明でわかっていただけましたかね?また、「そんなこと常識だろ。何今更大発見みたいに言ってるんだよ。」という人はさらっと受け流してください。それでは今日はこの辺で。バイちゃ/



             

             



             

             


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            メガネの歴史

            2009.12.18 Friday 22:48
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               寒っ!ここのところ勘弁してほしいぐらい気温が低いですね。そんな中でアニメ電脳コイルを見ていたらセミが鳴いてるじゃないですか。やっぱりあれは夏に見るのがいいですね。まったく世界を共有できないです。

               今回はメガネの歴史と題して、アニメ版の中のメガネに関して整理してみたいと思います。特に注意して見てみたいのは、メガマスとコイルス社ですね。多くの謎を残しているメガネの利権争いにも目を向けたいと思います。

               さてみなさんはメガネがいつ発売されたのか御存知ですか?もちろんアニメ版の話ですよ。僕は恥ずかしながらつい最近知りました。と言うより今までずっと勘違いしていました。

               アニメの時間軸でいう7年前に色々と事件がありますが、それより少し前に普及し始めたものだと僕はずっと思っていました。7年前というとイサコと信彦が交通事故に遭い、信彦が亡くなってしまう事件。メガマスによるコイルス社の買収。そしてヤサコの祖父宏文の他界と、すべての発端となる事件が立て続けに起こる時です。つまり電脳コイルはこれ以上過去にさかのぼることはないということになりますが、だから僕はこの時代より少し前にコイルス社が開発したものだと思っていたのです。

               しかし最近また見返し始めて驚くべき事実を知りました。第3話の冒頭のヤサコの語りで、「電脳メガネが全世界に普及し始めて11年...」とさらっと言っているのです。11年前というと物語の設定は2026年ですので、2015年、年が明けてあと5年後ということになります。しかも「全世界に普及」と言っていることから、発売はもっと前であることが考えられます。

               まずそんな早くに電脳コイルの世界が現実のものとなるのか、と思ったわけですが、あながち大げさではないとも思います。たまたまなんですが、今日家に帰ってきてテレビをつけるとニュースのチャンネルで、「翻訳メガネ」なるものを紹介していました。それがどういうものかは、電脳コイルを見ている方なら大方想像はつくと思います。まあもちろん作中のメガネとは違って、ヘッドホンやらインカムやらがついていたり、コードがのびていたりと大掛かりな装置でありますが、もうメガネという形のウェアラブルコンピューターが開発されているんだなと感動しました。もとよりユビキタス社会とか、ナノテクノロジーと巷で言われて久しいわけで、作中同様のメガネが開発されるのも近いんじゃないでしょうか。電脳空間や電脳ペットが実現するかは別としても。

               それで話を戻しますと、メガネは11年前にはもう存在したということで、ヤサコ達が生まれてから少し後にはもう普及していたということですね。小さいときのヤサコが宏文にもらったメガネは、発売前の非売品か何かの貴重品だと思っていたんですが、別に珍しいものでもなかったということになりますね。でも電脳ペットはまだ存在していなかったと思います。デンスケは宏文が開発した精神治療を行う空間の一部、つまり患者の心を癒すために作られたペットですからね。そこからアイデアをとって電脳ペットが発売されたんじゃないかと勝手に思っています。

               で、気になるのがメガネを発売したと言われているコイルス社。ここがまったく謎に包まれているわけです。特に僕が一番疑問に思っているのはなんでメガマスに買収されてしまったのか、ということですね。

               メガネというのは猫目技師が発見したという量子回路なくして成り立たないわけで、その量子回路の構造を知っているのはコイルス社のみ。ということはメガネはコイルス社の特許技術ということになります。それが全世界に普及したのが11年前であり、メガマスに買収されたのが7年前と。逆に言えばその4年間はメガネによる莫大な収益をあげていたのではないかと考えられ、作中のメガマスほどの資産があってもおかしくありません。一方のメガマスは電子機器メーカーであったはずで、コイルス社買収の資金があったのかが甚だ疑問に思われるわけです。

               ここでお詫びなんですが、僕の小説の第5話の「開かれし扉」において、メガマスがコイルス社を買収する過程を詳しく追っているパートがあるんですが、今日の話を持ってくると矛盾が起こってしまいます。そこで上記した疑問の解決も含めて、僕の小説の中ではこの部分の設定を次のように解釈することにします。

               まずメガネの普及は11年前ということは守ります。それでここが苦しいところなんですが、メガネの発売以降の約2~3年はそのコイルス社が発見した量子回路が搭載される前の型だったとします。つまりそのメガネはパソコン機能は使えても高速通信ができない、それを使用するならもっと大きなデバイスが必要であった。ウェアラブルコンピューターの開発はそれこそ世界中の企業が行っているはずなので、コイルス社はもちろん、メガマスや他の企業もメガネを販売していた。しかしどの企業も他社を出し抜くほどの性能のメガネを作れずに伸び悩む。そうしてメガネ発売から4年が経とうとしていた頃、コイルス社が例の量子回路を発見し、それによりメガネだけでの高速通信が可能となる。コイルス社のメガネは一躍ヒット商品となり、会社は急成長。電脳インフラが発達し、電脳空間という概念も誕生した。それを見ていたメガマスはコイルスを取り込もうと目論む。急成長を果たしたとはいえ、国内でもトップクラスに君臨する電子機器メーカーメガマスの資本にはコイルスは到底及ばないほどの規模だった。かくしてメガマスはコイルス社からメガネの利権を手に入れ、世界屈指の巨大企業へと成長した。

               とまあ、こんな感じの解釈にしておけばとりあえず矛盾は起きないんじゃないかと思います。ややこしい話で申し訳ありません。メガマスがどのような手順で買収を行ったのかという点につきましては、上記しました僕の小説の第5話をご覧ください。でも、ほとんどこの設定が必要となる場面も出てこないと思います。これはとりあえず自分の勘違いに気づいて、つじつまを合わせるために考えたものなので、ほとんど気になさらなくて結構ですよ。

               さて、次回は年内最終回です。今年の執筆における反省や、執筆中ボツになったウラ話、そして今後の展望など盛りだくさんでお送りしたいと思います。それで来週はクリスマスですね。イヴの木曜日はいつも通り小説は更新できそうですが、25日金曜日はおそらくブログを更新できないと思うので、26日土曜日アップできればと思います。僕はこれからサンタさんに何を注文しようか考えるので、今日はこの辺で。ばいちゃ/
               

               
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              古い空間の仕組みとは? 3

              2009.11.20 Friday 22:18
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                 アニメでメガシ屋が初めて出てくる場面でですね、ヤサコがデンスケを治療するための薬の値段をフミエに聞いた時の、「だいたい400万円」というフミエの真顔の答えに本気でビビったのは僕だけなのでしょうか。

                 先週は2度も同じ文章を書かなければいけないハメになって、少し精彩を欠きましたが、今週はその分気合いをいれて書きたいと思います。バックアップをとっておく大切さを痛感している今日この頃です。

                 内容は前回の続きなんですが、まずは先週1度は書いておきながら、2度目は気疲れして書けなかった部分からいきたいと思います。話はダイチが壁のテクスチャーを剥がすシーンを見て終わったところからですね。

                 ダイチはあれ以外にも、空間を荒らす裏技をいくつか知っているみたいですが、少し前にこのブログでも紹介した、『電脳コイル企画書』にもそんな話がコラムとして出ています。ダイチが使っていたのはその中の、「黒タンス法」という裏技の応用みたいですが、他にも面白い裏技があったので紹介します。

                 イサコのペットかどうかはわかりませんが、モジョっていますよね。あれっていっぱいいるじゃないですか。でもあれはもともと1匹で、裏技を使って増殖させるというエピソードが企画の段階ではあったそうです。アニメでは最初からいっぱいいるので、すでにその裏技で増やした後なのでしょうか。

                 その方法はまず、交差点などのサーバーとサーバーの境目にモジョを置きます。そのサーバーをAとBとし、モジョはAの地点にいるとします。そのAのサーバーがデーターを更新するぎりぎりのタイミングでモジョをB地点に移動させます。するとモジョが移ったBの地点にモジョがいるのはもちろんのこと、Aの地点のサーバーもまだモジョがいると誤認し、モジョがいるのです。これでどんどんコピーできるのですね。

                 面白いなと思ったのは、これと同じような裏技がポケモンでもあったことですね。今は「ハートゴールド」「ソウルシルバー」とリメイクされているので通用しないと思いますが、「金」「銀」の時代はこの裏技がかなり流行した記憶があります。

                 やり方は、まずコピーしたいポケモンを手持ちの状態からパソコンのボックスに移します。そして-ボックスをかえる-を選択し、レポートを書く場面にいきます。そしてセーブができたかできないか微妙なタイミングで電源を切るんですね。そしたら手持ちにはそのポケモンが残っていて、ボックスにはそれと同じポケモンがいると。そうしてコピーができたんですね。これでマスターボールを何個増やしたことか。

                 以上のように、遊び道具が変わっていっても、子どもの遊びっていうのは今も昔も未来もあんまり変わらないんだろうな、というのを前回のオチにするつもりでした。

                 さて、ここから次の場面にいきますよ。今回見るのは、みなさんはご記憶していますでしょうか。第15話「駅向こうの少年」の終盤で、古い空間がキューちゃんの大群に消去されている場面です。

                 正直、今回は自分でもまったく謎のままなので、今までのようにその仕組みはこうじゃないかとも推測することすらできません。さらに言えばこのアニメの設定の矛盾にもつながるところかもしれないので、あんまり首を突っ込んで考えるのも無意味なところかもしれません。

                 問題の場面を詳しく解説します。この話のヤサコは、駅向こうで出会ったタケルという少年とともに、自分が幼い頃に迷い込んだ空間を探していました。これを境にヤサコは、自分がイマーゴを持っていることを自覚するようになります。そうしてイマーゴを使いながらその空間を探すヤサコは、ついに古い空間を見つけ出します。しかしその時には4機ものキューちゃんが古い空間のフォーマットを始めていました。それでもその場所に行こうとするヤサコを、タケルは必死に止めます。ひとまずそこから離れる2人。ヤサコが行こうとした場所は、フォーマットされる前はずっと道が続いていたのですが、フォーマット後は住居を囲う壁へと変貌します。その後タケルが、魂が”あっち”に連れて行かれてしまうという話をします。

                 この場面で僕と同じ疑問を持った人は多いと思います。その疑問とはズバリ、あの場面でヤサコがそのままその道を行っていたら、どうなってしまっていたかということですね。

                 メガネで見えているものは映像でしかありません。あの場面でメガネをはずしていたなら、フォーマット前でもただの壁が見えていたはずですよね。普通に考えれば、メガネで道が見えるからと言ってその中に突っ込んで行けば、その壁に衝突するはずですよね。

                 しかし、そうはならないだろうなとは思います。その後のタケルの話なんかも総合すると。もしあの道に進んでいれば、壁とぶつかる時点で電脳コイル現象が起こり、肉体と電脳体が分離して、魂は電脳体ごとその道の中に入っていったと僕は考えます。電脳コイル現象を起こせるのはヌルに触れた時だけじゃないのでしょう。

                 しかしこの仮定が正しいとすると、大黒市はもっと危険な街として認識されていてもおかしくはないんじゃないかと思います。何気なく道を歩いていたら、魂が分離していたなんてことがしばしば起こるかもしれないわけですから。少なくとも都市伝説で語られるだけの騒ぎじゃないでしょうね。

                 もう1つ思うことがあって、アニメの第1話で、デンスケがイリーガルを追って壁の黒穴に入ってしまう場面がありますが、あの時ヤサコも黒穴に入ろうと思えば入れたのでしょうか?上の法則が当てはめられるなら入れるということになりますが、しかしどうもそのシチュエーションではそれは考えにくいですね。古い空間のバージョンの違いと言われればそれまでかもしれませんが。タケルは5.20以下の空間はヤバいらしいと言っていましたし、第15話の空間のバージョンは、5.19でしたからね。

                 とりあえずこの問題の答えはナシということで片付けておきましょう。ところで、僕は電脳コイル現象がどのようなメカニズムになっているのかを考えたことがあるんです。なぜ魂と肉体が分離するのかと。もちろん、専門的な知識などないのでおおまかにですが。そこで僕は自分なりに、こうなっているんじゃないかという答えを考えだしたのですが、ここではそれは伏せておきます。僕の小説の中で、ある人物を通して語らせるつもりです。その場面は、まだまだ先になりそうですが。

                 3度に渡って考えてきた古い空間の仕組みですが、とりあえずこれで打ち止めとしましょう。またアニメを見返して、これはという場面がありましたらまたおいおい考えていきます。では今週はこの辺で。んちゃ/
                 
                 
                 

                 
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                古い空間の仕組みとは? 2

                2009.11.13 Friday 23:41
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                   参りました。金曜日はブログの更新の日と、2時間ぐらい考えてやっと書き上げて投稿しようとしたんですが、なぜかバグに見舞われ、あっさり全部消えてしまいました。ですので以下は今日2度目の執筆となっています。あー、正直しんどい。

                   前回に引き続き、古い空間の仕組みについて考えていきたいと思います。今日見るのは、第11話「沈没!大黒市」より、ダイチが壁のテクスチャーを剥がすシーンです。

                   ダイチのバカさ加減が際立っているこの話において、問題の場面は唯一ダイチを尊敬できるところです。正直1回見ただけではダイチが何を言っているのか理解できないと思います。僕はそうでした。なので順を追ってゆっくり見ていきたいと思います。

                   ダイチはまず、新しい空間と古い空間の境目を見つけ出します。この時、新しい空間のバージョンは6.22、一方の古い空間のバージョンは5.58でした。このことから、古い空間と呼ばれるものは、6.0未満のバージョンのものなのかなあと推測できます。

                   このような空間は文字化けしやすいそうです。新しい空間は壊れたデータの修復を5秒おきに行い、古い空間のデータの修復は1分おきだそうで、この時差が文字化けを引き起こすらしいです。その場所をはたくと穴や霧が出ます。それは同期信号がずれるからだそうですが、同期信号って何?という話です。

                   同期信号は、映像信号やデジタル信号の伝送を行うとき、受信側に信号の読み出しタイミングを伝えるために送られる信号のことなのだそうです。デジタル情報などは、最小単位である「bit」で送られてくるそうですが、それを確実に検出しないと映像などは乱れてしまいます。それを安定した形で受信するために、同期信号が必要なんですね。

                   問題の場所は、例えるなら古い空間という紙の上に、新しい空間という紙をのりで貼付けたものだと思われます。つまり古い空間と新しい空間がどこかで重複しているということですね。ダイチがはたいたのもその部分だと思います。そしてさっきの話ですが、データの修復の時間差で同期信号がずれて、穴や霧がでるのだと思います。重複しているというのがミソなんですね。

                   そしてダイチは自分のメガネを手で隠してから、その場所をはたいて衝撃を与え、手を離してメガネでその場所を見つめます。すると壁のテクスチャーがポコッと剥がれました。

                   ダイチがメガネで手を隠したのは、データの更新を古い空間と新しい空間で同時に行う必要があったからです。まずはメガネの視界をなくしている状態で壁をはたいて衝撃を与える。するとその部分はさっきの同期信号のずれが起こっています。そこでデータを更新するとサーバーの方も混乱して、二重に認識してしまうためテクスチャーが剥がれるというわけですね。

                   すみません、本当はもっと書いていたのですが、最初にも言った通りこれ書くのは今日これで2回目なので疲れてしまいました。残りは来週書こうと思います。では、アデュー¥
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                  古い空間の仕組みとは?

                  2009.11.06 Friday 23:00
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                     今週はツイておりませんで、2回も軽い交通事故を起こしてしまいました。僕は自転車だったんですが、昨日は曲がり角からいきなり出て来た車と、今日はオバちゃんの自転車と接触。幸い怪我はしませんでしたが、急ブレーキをかけたせいなのか、今かつてないほど首が痛いです。

                     さてと、今週はちょっと難しいテーマなんですが、古い空間の仕組みとは?ということで、このアニメの中ではとても難解な問題に取り組もうと思います。自分の理解力にはあまり自信がありませんのでみなさんも一緒に考えてください。

                     古い空間とは、名の通り古くなった空間ということなんですが、どうしてそんなものが生まれるのか。サーバーの問題とか色々とありますが、まずは第5話「メタバグ争奪バスツアー」から拾って見てみましょう。

                     BSアニメ夜話でも取り上げられたシーン。投棄されたバスの中、バスの奥へと歩いて行こうとしたダイチ。ところが溝の中に足をとられてしまう。メガネをかけている限りでは足は床を突き抜けている。しかしメガネを外してみると、そこは腐った床が抜け落ちてできた溝だった、という場面です。

                     この場面でわかるのは、この作品に登場するメガネは、人間の目のように直接捉えた情報をありのまま伝えているわけではないということです。本当なら床はないのに、あたかも床はあるものだと認識した。つまりメガネというものは、サーバーから送られて来たデータをもとに視界を作り出しているのであって、それは目で捉えた直接的な情報ではなく、間接的な情報だということですね。

                     じゃあサーバーは何をもとにデータを得ているのか。考えられるのは、現在はグーグルのストリートビューなどで使われているような街頭カメラですね。「最後の首長竜」の話でもそのカメラの存在は確認できます。しかし世界を360度カバーできるように映し出すには、どれほどのカメラが必要なんだって話ですね。しかもあんなバスの墓場のような場所にそんなカメラがあるはずもないし、ましてや家の中はどうなってんだ?ってなりますよね。

                     そこでヒントとなるのは、あの場面でイサコも言っていましたが、「メガネの更新を停止に設定しなさい 床が無くなってメタバグも消えてしまうわよ」という言葉ですね。つまり裏を返せば、停止に設定しなければ床は消えてしまうということです。

                     ここでわかるのは、メガネも先ほど述べたようなカメラの役割を果たしているということでしょうか。そうでなければつじつまは合いませんね。つまり街頭カメラのないような場所には、メガネをかけた人が出向かないかぎりデータは更新されないということです。あのバスも誰も来ないような場所だから古い空間のたまり場となっていました。

                     ということは、メガネ自体は「床はない」という情報を認識しているということになります。ダイチ達が来るまで、この空間のサーバーは「床はある」と認識しており、ダイチ達が入って来た時はその情報がメガネに伝えられていた。その後、ダイチ達のメガネが認識した「床はない」という情報は、サーバーに送られ、そしてダイチ達のメガネに送られるはずだった。ダイチ達はそこで更新を停止に設定したので床は消えなかったということですね。

                     このメガネの認識と、データの更新のタイムラグは非常に危険ですよね。例えばですよ。この場所にメガネをかけていない自転車に乗ったオッサンがいたとします。そうとも知らないダイチ達がぞろぞろとやってくる。その中にオッサンが自転車で突っ込んで行っても、ダイチ達は認識できません。そしてダイチは得体の知れない見えないものにはねられるわけです。ダイチが痛くてのたうちまわっている時に初めてオッサンの姿は確認できます。

                     多分街の中では街頭カメラが張り巡らされており、データ更新もかなり速いはずですのでこんなことはないと思いますが、ちょっと町外れに行った時は怖いですね。この世界では自転車が最大の凶器じゃないのかと思います。自動車やバイクは一応電脳ナビで制御されているはずですしね。

                     しかし、いい面もあるのではないでしょうか。例えばですよ。家に彼氏、彼女を呼んだ。どうしてもずっといたいのに相手が帰ってしまうとき、メガネのデータの更新を停止にする。するとずっと一緒にいられるわけです。(なんか、逆に寂しさが増すような気もしますが)

                     これで正解なのかなあとは思いますが、自分の中ではあのシーンはこう理解しています。しかし古い空間が難解なのはこれからです。次回はもっと複雑なシーンを見てみましょ。ではアデュー/

                     
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                    テーマソングを考えよう 3

                    2009.10.16 Friday 23:34
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                       テーマソングについて考えようの3回目。今回は完全に僕の個人的な趣味で書いていこうと思います。と言うのも僕には、「プリズム」「空の欠片」「旅人」の他に電脳コイルのテーマソングしたい曲があるんです。今日はその曲を紹介したいと思います。

                       その曲というのはズバリ、B'zの「Shower」です。

                       B'zは僕の一番好きなバンドなんですが、一般的には好き嫌いが分かれる傾向があります。あまり同世代でB'z好きな人がいないのが寂しいところです。

                       それでこの「Shower」という曲は、今から12年前に発売されたアルバム、「SURVIVE」に収録されているんですが、多分ファンじゃないと知らない曲だと思います。一般的な知名度はほとんどありません。シングルカットもされていないので、とりあえずアルバムのジャケットだけを載せておきます。

                       
                       このアルバムは、個人的にB'zのオリジナルアルバムの中で一番好きだったりします。ゴリゴリのハードロックと珠玉のバラードが共存する作品で、B'zファンじゃない方にしたら、どちらかと言うととっつきにくいかな〜と思いますが。

                       さておき、上記したようにこのアルバムは12年前に発売されました。そう、電脳コイルの企画すら立ち上がっていない時代です。その時の曲をテーマソングにするのはどないや?というところでもありますが、とりあえず話だけでも聞いてくださいね。

                       「Shower」の気になる内容なんですけど、オフィシャルのテーマソングの3曲はすべてヤサコとイサコを軸に詞が書かれているのに対し、この曲の主役として描かれているのはハラケンです。(言うまでもありませんが、稲葉さんがハラケンを重ねて詞を書いたわけではありません。)

                       この曲のコンセプトを一言で表すなら、それは”大切な人との死別”です。ハラケンに重ねるならカンナとの死別になります。待て待て、そのテーマならあの名曲、虎舞龍の「ロード」があるじゃないか、と言う声も聞こえてきそうですね。もちろんいい曲なんですが、僕的にはジョージがすばらしすぎて、あの曲はもう独立した世界観が出来上がっている気がするんです。そんな曲をテーマソングにはできませんよね。

                       話を「Shower」に戻しますと、この曲が誰のために書かれたのかというのはB'zファンの間では有名な話なんです。ここでは電脳コイルのイメージを保つために誰なのかは伏せておきますが。気になる方は、ウィキペディアで調べてくださいね。

                       ではこの曲の詳しい内容を紹介します。この曲をハラケンの内面と重ねるなら、その時間軸はカンナが事故に遭った後、そしてヤサコと出会う前ぐらいかなあと思います。タイトルの”Shower”とは浴室にあるやつではなく、ここでは”にわか雨”という感じの意味です。突然の雨に濡れ立ち尽くすハラケンが思い浮かぶわけです。僕はある日何気なくこの曲を聴いていたんですが、あまりにハラケンの気持ちにシンクロしていて驚きました。ここに歌詞をフルコーラス掲載してもいいのですが、是非手に取ってこの曲を聴いてもらいたいという思いも込めて、一部だけ紹介したいと思います。

                        時間がねできたらね もう一度会いたいと
                        嘘じゃなく感じてた でも僕は遅かった

                        どうして人はいつか 大事なこと忘れるんだろう教えておくれ
                        こんな気持ちのままで いつまでこの街に立ち尽くせばいいの?

                       以上は2番Bメロからサビにかけてです。この後のラストのサビが切なく胸に響くのですが、そこはご自分の耳で感じてもらえればと思います。最後には”夕陽”という言葉もでてきて、そこがキーワードにもなっているんですが、そこも電脳コイルの世界観と重なってその情景が浮かんできます。

                       そして忘れてはいけないメロディなんですが、非常に落ち着いた曲調でキレイなメロディと言うことができるでしょう。B'zってこんな曲も作ってるんだと、知らない方には新たな発見になるかもしれません。B'zのオフィシャルサイトのDISCOGRAPHYで一部試聴ができますので気になる方はどうぞ。もし家にこのアルバムがあるという方はもちろん、ないという方もレンタルでもいいので聴いてもらえれば僕としてはうれしいかぎりです。そんな感じで今日はオーバーです。

                       

                       

                       

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                      テーマソングを考えよう 2

                      2009.10.09 Friday 21:11
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                         小説について一言。細かいことなんですが僕の小説は基本アニメの設定を踏襲していますけど、矛盾の起こらない範囲で小説の設定も一部取り入れています。例としてはガチャギリは転校生である、などですね。アニメでは語られていないことなんで、そうなのか?と思われた人もいるかもしれないですが、そういうことなのでよろしくお願いします。

                         台風の夜、マジで一睡もできませんでした。僕は近畿圏に住んでいるのですが、夜通しすごい風が吹いていたので家がつぶれるんじゃないかと本気で心配していました。僕の体験した範囲では過去最強の台風だったかもしれません。

                         そんなことはさておき、今週は先週の続きということでテーマソングについてですね。「プリズム」では、人はたった一つの影、そこにある明日に続いている道を見失ってしまうということを書きました。この辺はアニメの中でもイサコが言っていましたね。では今日は「空の欠片」の歌詞を見ながら、その道はどのようになっているのか考えたいと思います。これもアニメの中でのメッセージと同じだと思うのですが、一応見ていきます。

                         これもタイトルから考えていきましょう。「空の欠片」とは何を表しているのか。その景色を想像してみますと、雲が夕空を覆っていて、ほんの一部分だけその雲が晴れており、そこからは鮮やかなオレンジが見えているといったところでしょうか。「プリズム」の「眩しすぎて見つめることができない太陽」とは、また違った景色ですね。

                         「プリズム」における太陽の光は1つの光がいくつにも分光するので、眩しすぎて見つめられないとしました。ここではその逆で、見えているのは空の欠片から差し込む1つの光です。「微かに見える空の欠片を追いかけて」ということで、その光を目指しているということですね。

                         前回、「プリズム」の太陽をメガネをかけた時に見える世界としました。この歌でもそれを当てはめるなら、くもり空というのはどこに行けばいいかわからないような状態です。しかし空の欠片から光が差し込んでいます。それをたとえるなら、道しるべですね。空の欠片を追いかけ、この道を進んだならいつかまた君に会えるということでしょうか。歌詞の順番からすれば逆になりますが。

                         2番サビ「並んだ影が長く夕陽に伸びて 明日まで届いていた」というのは、「プリズム」の「明日へと続くこの道に いつも影は一つ」に対応していますね。影を本質とみなすなら、影を作り出す光こそ本物ということになります。「プリズム」の光が真実の氾濫なら、「空の欠片」は光が1つに影が1つと、なんて言うんでしょう、世界があるべき姿に落ち着いていると思います。もちろんメガネをはずしたわけではなく、その世界を見ているのは1人の人間、ここではヤサコですから、ヤサコが確かなモノをつかんでいるということですよね。

                         じゃあ具体的に「空の欠片」とは何のことでしょうか。これは明日への道しるべであり、君への道しるべでもありますから、イサコの言葉を借りれば、「繋がり合う道があることを信じ続ける心」ではないでしょうか。道があることを信じられなくなったら、本当にその道はなくなってしまう。そう考えるなら、その道を繋ぐ道を照らしているのは、信じ続ける心だと僕は思います。

                         ところでこの歌、誰がその場にいると感じますか?普通に考えればヤサコとイサコですよね。「並んだ影」とあるように一人ではないですし。でも「いつかまた君に会えるだろう」と言っているので、君をイサコ、主人公をヤサコとするならちとおかしいですね。さらに言えば、アニメで事件が解決した後にヤサコとイサコは会ったわけではありませんので、このシチェーションはありえないですよね。

                         そこでまた僕の勝手な想像なんですが、ここにいるのはヤサコほか、フミエやハラケンやアイコ、黒客メンバーなんだと思っています。歌詞2番Bメロ「特別なことなんてないのに毎日は 季節の中で出会いも別れも連れてくる」とありますが、出会いはもちろんイサコと出会ったこと、そして別れもイサコと別れたことなのではないかと思います。

                         あの事件の収束から数週間後、
                        「今日はひとつ残念なお知らせがあります。入院して学校に来られなかった天沢さんですが、退院してすぐ、お母さんとともに金沢に引っ越していきました。天沢さんもさよならを言うのがツラかったようで、引っ越しが終わってからこのことを伝えてほしい、ということでした。みんなも急なことで驚いているとは思いますが、また彼女にメールでも送ってあげてくださいね。」
                        「え〜っ!イサコが!マジかよ〜。」
                        マイコ先生からの突然の知らせに、クラスでざわめきが起こった。

                        「あ〜あ、イサコ。ほんとに何も言わずに帰ったんだな〜。」
                        放課後、川沿いの道を歩いていくヤサコ、フミエ、ハラケン、アイコ、そして黒客のメンバー達。ダイチが石を蹴りながらつぶやいた。
                        「なんか、いないならいないで寂しいわね。それになんのお別れもしてないし。」
                        フミエもダイチに同調する。誰もがそのことに悔いが残っていた。そんな中ヤサコは、イサコと手を取り合った時のことを思い出していた。そしてあの時交わした笑顔が、なにより勇気になっていることに気づいた。
                        「でも、きっと会えるよ。またどこかで。私はそう信じてる。」
                        ヤサコがそう言うと、曇り空の中からほんの少しだけオレンジ色の夕焼けがあらわれた。ヤサコは自然とその空の欠片を目指して走りだしていた。
                        「そうね、アイツもあの事件を乗り越えて頑張っているんだから、私たちも負けてられないわね。」
                        フミエがヤサコに返し、一緒に走り出す。そしてうなずきながらハラケンやアイコ、ダイチ達もヤサコと一緒に走り出す。いつのまにか、夕陽に照らされて並んだ影が、ずっと遠くまで伸びていた。

                         「空の欠片」を聴いているとこんな物語が浮かんできます。それでは今週はこの辺で。さようなら。
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